講評



自販機もまっすぐ。
タバコもまっすぐ。
腕もまっすぐではないか。
この3枚の写真を精緻に検証した結果
なんと、「327」のまっすぐを見つけることができた。
しかし残念なことに
まっすぐの質は決して高いとは言えない。
だが、これだけのまっすぐを捨てることもできず
ここは慣例に従い、1まっすぐ0.5ポイントとして採点。
「まっすぐ人間」、ポイントは163.5とする。

シフトとはつまり
ベースボールにおける守備側チームの布陣のことと推定する。
なるほど、まっすぐ数は「83」とかなり寂しい結果だが
私はこのようにまっすぐなベースボールを拝見した記憶はない。
おそらく、このような布陣では
紫の御仁が右や左にボールをはじき返した場合の対応が
困難であるからと思われるが
しかしそれはあまりにも
遊び心が足りないというものではないだろうか。
 
このようなベースボールプレイヤーへの警鐘もかねて
「何シフト?」は235ポイントとする。


おそらくこれは
カーナビゲーションシステムであろう。
私はこの装置について
深い興味を持つことは無く
そしてそれは
決して揺らぐことのなく
いや、だがよく見て欲しい。
このカーナビゲーションシステムのディスプレイ部に表示された
数々の直線。
地図記号
まさに、まっすぐではないか。
まっすぐの集積回路である。
このような小さい装置の中に
無限ともいえるまっすぐが積み込まれ
これは既に集計不可能である。
この時点で、
「己の道」のポイント数は無限と言ってもよかった。



そう…「信じろ」この一言。
この丸みをおびた不愉快な文字列が
神聖なカーナビゲーションシステムのディスプレイを汚している!
よって、「己の道」ポイントは「0」ポイントとする。



なるほど、まっすぐである。
しかし、罫線でまっすぐを表現する方法は
ありきたりであり、評価は高くない。
 
だが、私は
この作品「履歴書」に560ポイントを差し上げたい。
なぜなら、まっすぐだからである。
 
未来への希望にあふれ
己の存在が特別なのだと
そう信じて疑わなかった
あのころの私の生き写しではないか。
 
私は常にまっすぐであった。
それは今も変わらない。


まっすぐ量はなかなかである。
単純な面と線で構成された
これは、人形であろうか。
ヘアースタイルも全て画一的である。
たしかに退屈ではあるが
基本に忠実な好感をもてる作品である。
しかし、タイトルがいかにもまずい。
まっすぐとは、神聖なものである。
性とか、そういう汚らわしい
むずむずするような発言は
慎んでもらいたい!
よって、本作品は「0」ポイントとする。


こいつは前代未聞である!
私はこの作品を見たことがある!
あるのだ!が、しかし、
まっすぐである。
この作品もまた、まっすぐなのだ。
まっすぐに貴賎なし
ではあるが、やはりまっすぐとしての質はどうか。
たしかに鳩は並んでいるが、まっすぐではない。
くねくねしている。
鳩自身もまっすぐではない。
くねくねしている。
しかし、画面上部に
放射状に伸びたまっすぐの集合など
見逃せない点も多い。
よって「はと」は「103」ポイントとする。